注文住宅を建てる際に、必ず頭を悩ませるのが間取り(プラン)です。
頭を悩ませる・・・というかこれが注文住宅を建てる作業の中で一番の楽しみなんですけどね^^。
自分たちの思い描いた間取り(プラン)が実際に形になって実現するのですからこれほど楽しいことはないでしょう。
でもいざ間取りを考えてみると案外と難しいものです。
初めての方は希望の間取りを廊下でつないでいくと、とんでもなく大きな家になっていると思います。
2階建ての場合、階段の掛け方も難しいと思われるはずです。
私もかれこれ15年以上この仕事をしていますが、それでも結構頭を使いますしその日の体調や気分によっても作業の進み方が違います。
今は便利なソフトがありますので修正や手直しが簡単に出来ますが、パソコンのない時代は方眼紙にエンピツと消しゴムでああでもないこうでもないとやっていました。
さて、今回は間取りを作る基本的なことをお教えします。まず方眼紙とエンピツと消しゴムを準備してください。
最初にスケール(縮尺)を決めます。
方眼紙の1cmを1mとすると100分の1スケールの図面になります。2cmを1mとすると50分の1スケールといった感じです。
説明が解り易いように、1cmを1mとして100分の1スケールで間取りを作ってみましょう。
畳1枚=1帖というのはご存知だと思いますがこれを方眼紙に書くとタタミ1畳=2cm×1cmの大きさになります。
では和室6畳を書いてみるとどうなるでしょうか。答えは3cm×4cmになります。
実際には、この書き方ではメーターモジュールになりますが、尺モジュールの91cmを1cmと仮定するとスケールが91分の1の図面になるだけで、間取り自体は変わりませんのでタタミ1畳=2cm×1cmで書いた方が簡単です。
正確な100分に1スケールにこだわると1.82mm×9.1mmでタタミを書かないといけないのでかえって大変です。
タタミ1枚の大きさがわかればあとは好みの部屋の大きさを作るだけです。1階に何部屋必要で何畳欲しいのかを書いていきます。
通路の幅は1cm、トイレの大きさは1cm×1.5cm、階段はストレートで1cm×3cmであれば14~15段で上がり切ります。
2cm×2cmでコの字階段が納まります。ユニットバスは1616サイズなら2cm×2cmあれば収まります。
リビング等の大きな空間は木造の場合は短辺方向の最大距離は4.5cm(木造の場合はこれくらいしか梁を飛ばせません)基本的な寸法は大体こんなところです。
そして敷地の大きさから建物の幅や長さを決めて、その中に納まるように且つ日当たりも考えながら作っていきます。
もちろん、ここで外観がどうなるかも考えながら作業できれば良いのですが、初めての方にはちょっと難しいでしょうね。
私はまず1階の間取りを作りそれに合わせて2階を作っています。
1階で注意しているのは水周り(洗面所・トイレ・風呂)の場所と階段です。
水周りにすべて窓が付くように(外壁に必ず面するように)しています。
居室に優先的に日当たりを確保して残ったスペースに水周りを持って行きます。
階段も上がり切ったところから2階の間取りが作り易いように配置します。
2階の居室にも日当たりを確保するためには階段を上がり切った位置が重要です。
まだまだ屋根の乗せ方や構造躯体の耐力壁のバランス等合わせて考えないといけないことはたくさんありますが、とても初めての方には無理ですので、ある程度希望の間取りが出来たらあとはプロにまかせると良いでしょう。
希望の間取り図を実際に建てるためにうまくアレンジしてくれるでしょう。
そして最後にポイントは廊下をなるべく短くです。
予算に余裕があれば別ですが廊下を広くするよりもその分を居室に廻したほうが良いという考えです。
パソコンをお持ちの方であれば便利なソフトがあります。
メガソフトの3Dマイホームデザイナーです。私もいろいろなソフトを使ってみましたが、これが今のところ総合的に一番です。
せっかく建てる注文住宅だから自分で設計して工務店を驚かせてやりましょう!