メーカーとの攻防戦

当社で約5年前に経てたMTM邸
新築当初は黒い外壁で異彩を放ちまくってました。
それが5年経った今・・・これです。
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オーナーからお電話を頂戴して、なんか外壁にシマシマ模様が出てきてるんだよね~って
電話で説明を聞いても全く理解できなかったので、翌日早速視察に行きました。
この等間隔で並んだ縦シマ・・・これ通気胴縁だ!何故か胴縁のところだけが変色しています。
これは12mmの窯業系サイディングで釘留めの製品なのですが、12mmは現在は流通していません。
反りや曲がりのクレームが多いそうで、現在はどのメーカーも14mmになっています。
この外壁にも一部反りが見られますね。
このシマ模様は表面塗装のチョーキング現象による劣化のようです。
早速メーカーに見に来てもらい、他にこのような事例がないか聞いてみましたが、全国でも類が無いらしい(ホントか??)
で、このシマシマ模様をどうするのかという話になるわけですよ。
オーナーに対しては私が保証しないといけないのは当然です。
なので私はメーカーを相手に保証問題を交渉しなければならないわけです。
私:5年でこんなに塗装が劣化するのはおかしいでしょう?
メーカーの営業マン:いや・・でもこれは10年保証がついてない製品でして・・・
私:じゃあメーカーとしては10年保証がついてない製品は全く保証しないという回答ですか?
それ世間で通用すると思う?たった5年だよ。
これが10年近く経過していれば、塗り替えの時期も近いし仕方ないね~ってなるかも知れないけど
メーカーがウチは知りませんって言ったら工務店は自腹で保証しないといけない訳ですよ。
お宅の製品を使ったばっかりにね!
これは問題にさせていただきますからね。
メーカーの営業マン:持ち帰って回答します。
私:原因も含めてちゃんと調べてください。
普段は温厚な私も理不尽な相手には容赦なく食いかかりますよ(笑)
このようなやり取りが行われたのが5月頃です。
それから待てども待てども連絡が来ない・・・私も忙しくしてたので催促するのを忘れてまして
7月になって再度連絡を入れました。
私:全然連絡がないけど、どうなってんの?原因は調査してくれたの?
メーカーの営業マン:いやぁ~それが原因がわからないんですよ~胴縁が影響しているのは確かなんでしょうけど・・胴縁は何を使われているのですか?
私:たぶん杉じゃないかな。でもこの家だけ特別な材料を使ってる訳じゃないからね~
メーカーの営業マン:ですよね~う~ん・・・困ったなぁ~原因不明って回答じゃだめですか?
私:全国でこのような現象が出てるところが他には無いってこと?
メーカーの営業マン:はい。そうなんです。
私:あのさ~原因は大体想像がつくやろ!
胴縁とサイディングが釘打製品だから密着してるでしょ。
だから建物の躯体そのものがヒートシンクのような働きをしてるのよ。
つまり胴縁の部分の温度と通気層の温度差があって、それが原因で塗装に何らかの悪影響が出てるってことじゃないの?
メーカーの営業マン:ヒートシンクって???
私:もういいです。(疲)原因不明でも何でもいいから、これをどうするかの回答をください。
メーカーの営業マン:もう少しお時間ください。
という感じで初夏のメーカーとの話は終わってました。
それから、また現場が忙しくて私も放置状態になってしまったのですが、9月に入って再度連絡。
私:あのさ~あれから全く連絡ないんだけどどうなってんの??
メーカーの営業マン:一応本社から塗り替え費用の許可は出たのですが、足場代は工務店さんに出してもらえって回答なんですよ。
私:それはちょっとおかしくないかい?これまで何十棟も建ててるのに、お宅の製品を使ったあの現場だけで起こってる現象なんですよ。私が直接話してもいいから本社と繋いでよ・・
メーカーの営業マン:わかりました。また持ち帰って連絡します。
それから数日後、催促の電話を入れたところ、足場代の半分を本社が負担するって回答・・・
これはもう下っ端の営業マンと話しててもラチがあかないですね。
この外壁を施工してもらった会社は既に倒産しているので、この現場の施工には全く関係ないのですが、いつもお世話になっている納材店の部長さん経由でメーカーに連絡を入れてもらいました。目の前で(笑)
納材店の部長さん:ああ~○○君さぁ~、ウチのお得意様の麻生さんって方がそちらの若い営業の○○さんに外壁の件でいろいろと話をしてあるみたいだけど、それはメーカーさんの責任じゃないの?ちゃんとしてもらわないと困るよ・・・とまぁこんな感じで^^;
すると電話してもらってから数時間後、営業マンから電話が・・・
全てこちらで保証させていただきます。(あっさり・・・)笑
こんなんなら最初から部長さんに相談しとけばよかったよ(苦笑)
いやぁ~しかし長かったよ・・・私もメーカーとの攻防戦に少しイライラしていましたが、その間も何も言わずに待っててくれたオーナーにはホント感謝感謝です。
DCF00060_R.jpg
早速足場掛けて工事に入りました。雨が少なくて空気が乾燥しているこの季節が外壁の塗装には一番向いているので丁度よかったです。
今年は年内、他に3件塗り替え工事が入ってます。
外壁の塗装工事だけでコンテンツ作れるかもね~
注文住宅:福岡:エーワンディヴェロップ

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